号外! 市長と語やびら「マチグヮー基金」

なはまち連絡会

2009年02月02日 00:04


1月30日(金)の夜、なは商人塾にて、

市長と語やびら
「マチグヮー基金」


が開かれました。

マチグヮー基金とは正式には「那覇市頑張るマチグヮー支援基金」というものです。
那覇の中心市街地の活性化のために、市の財政から1億円の基金が創設されることになったのです。


その説明と、活用に向けたまちの人たちとの議論の機会を設けるという趣旨で
那覇市の主催により開催されました。

まちからは、マチグヮーの通り会、NPO団体、住民などから、会場を埋めつくす参加者が集まり、
熱気で会場内の空気が暑くなるほど、みなさん真剣に耳を傾け、発言していました






そして、私たち「まちなか現在」編集部は、この件がまちの将来にとって重要であると判断し、
多くの人に知ってもらうべく号外を発行することにしました

A3サイズ、裏表印刷になっています。



←号外 【表】

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←号外 【ウラ】

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-訂正とおわび-

●裏面3段目見出し: 公設市場衣料部 秋元さん→正しくは「木元さん」
●裏面4段目見出し: 大平通り→正しくは「太平通り」

…この場を借りてお詫び申し上げます。
 


画像が見れない方のために、記事本文をテキストで載せておきます。
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1月30日(金)18時半から約2時間、なは商人塾にて「市長と語やびら『マチグヮー基金』」(基金の説明は裏面をご覧下さい)が開かれました。
 市の予算からマチグヮーに投入される1億円をどう使っていくのか。私たちの愛するこのまちの未来のために、本当に一番よい道は何なのか、みんなで考える時がやってきました。
 お店を営む人、昔から住んでいる人、内地から移住してきた人。「地域の人」とひと口に言ってもさまざまな立場の人がいます。自分の家庭や自分のお店はもちろん大切です。でも、社会の変化や経済状況の悪化など、個人の力ではどうしようもない大きな力が及び、まちが元気を失いつつある今、必要なのは<協力>ではないでしょうか。さまざまな立場の人が力を合わせ、盛り上げていくことによって地域が元気を取り戻せば、それがめぐりめぐって自分の家庭やお店にかえってくるはずです。
 1億円の基金が、まちのみんなのために有益に使われる方法を、あなたも考えてみてください。そして身近な人と話し合ってみてください。マチグヮーの未来は、そこから少しずつ変わっていくはずです。
 「まちなか現在」号外では、30日の夜に市長から語られた内容と、参加者の質問・意見の概要をまちの皆さんにも共有して頂きたいと願い発行しました。行き届かない点もあるかと思いますが、ご容赦ください。ご意見、ご感想などありましたら、ぜひ編集部までお寄せください。

■市長より

 日本と世界の経済の悪化の中で、市民が市民を助け合うことが必要。
 すでにトランジットモールや一万人エイサー、職場体験、浮島通りの綱引きなど、各通り会での取り組みがあるが、基金を作って一層機運を高めたい。それぞれの発展の中に、全体の発展がある。中心市街地活性化のために、それぞれの通り会が力を合わせ、知恵を出し合って、マチグヮーを市民の文化としてよみがえらせてほしい。

 那覇市の予算を使ってやるべきことは、教育・福祉等ほかにもいろいろとある中で、今、中心市街地の問題に対処すべき時期であると判断した。準備期間を設けるより早急に動くことを優先し、今回の基金を実施することになった。

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■質疑応答・意見

▼国際通り 中村さん

Q.補助事業の範囲を知りたい

A.作成中の要綱に多くの事例を記載する予定。ハード、ソフトに限定しない。

Q.事業は通り会だけでは実現するのが困難。相談窓

口は設けてもらえるのか?コンサル等専門家を入れられるのか?

A.行政側もまちなかに対して組織を強化する。なはのまち活性化室が課に昇格し、窓口も設置予定。

▼うりずん横町 新里さん

Q.昨年8月にできたばかりの通り会は対象になるのか?

A.前からお店が存在していて、組織化したのが最近ということなので、対象となる

▼国際通り 中村さん

Q.基金のスケジュールは?

A.早くスタートさせたい。4月より募集をかけ、早ければ7月には実施できるイメージ。4~6月を第一期とし、段階的に募集・実施していく考えもある。

▼公設市場 粟国さん

○通り会事務局の人材育成が重要だと感じる
○先日沖縄市銀天街に視察に行ったが、アーケードの撤去が決まり、厳しい状況であった。やはり、地元客を引っ張るように使っていきたい。

▼大平通り 栄さん

○通り会では、会員の通り会費未納、若手の脱退など通り会をどう維持するかという問題が生じている。

○浮島通りで12月に抽選会があり、大平通りでも抽選券を配ったが、抽選会場であるにぎわい広場の場所がわからない、第二公設市場と言っても通用しない、説明に時間がかかって目標枚数配れなかった。

○バス路線が減ったことで客が減って困っている

○駐車場問題など、マチグヮー全体の抱える問題は手を組んでやっていく必要がある

市=全体に及ぶ問題などに関し、行政側から事業を提案することもありうる

▼ベロタクシー高江州さん

○単年度で終わるものだけでなく人材育成など時間がかかるものがあるので、自立できるように継続的な補助など考慮してほしい。

▼壺屋やちむん通り 高江洲さん

○那覇には楽しいところがいっぱいある。裏道など、近くに宝物があるのに知られていない。県内・県外どちらに対してもPR不足であると思う。那覇と言えば国際通りと公設市場という固定的なイメージが払拭できていない。マチグヮーの人の流れ、回遊性をうまく整理して改善していけ
たら活気づいてくるのではないか。

▼第一牧志公設市場 高良さん

○公設市場での営業を、市外の人間に許可しないとか、一代限りしか許可しない、というのは問題である

▼うりずん横町 新里さん

○うりずん横町では、通り会費を徴収せず、2ヶ月ごとにイベントを実施するなどして、自力で資金を創出している。活性化室の協力で通り会オリジナルの菓子販売も実現させ、会員の半数はやる気になっている。町おこしは「人おこし」である。人がや
る気にならないとどうにもならない。通り会に財産をつくりたい。どうやってお金を落とせるか考えたい。

▼公設市場衣料部 秋元さん

○市場をよくしたいが、衣料部と雑貨部はどんどん空き店舗が増えていく一方。組合員も減っている。建物自体の問題や業者の制限など行政側の問題もある。大家である役所ももっと対策を講じてほしい。何十年も営業してきた人に対して「次の契約はありませんよ」というような乱暴な指導などは、実情にあっていないからやめてほしい。

市=雑貨部・衣料部の再生をどうするかは優先課題として検討中。空きコマを休憩所など、多様な形で活かせないかという案もある。

▼公設市場衣料部 照屋さん

○衣料部では1Fと2Fそれぞれ半分ぐらい空き店舗になっているので、1Fにまとめて賑やかにしたほうがいい。

市=意見が出たところは見直して、対策を考えたい

▼牧志在住の仲田さん

○55年牧志に住んでいるが、この界わいには商店だけでなく、生活者がいることを分かってもらいたい。ここで買い物をしたいが生活必需品が買える店がだんだん減っている。ゴミを家の玄関に置く等自分のことしか考えない商売のやり方を考えてほしい。

▼大平通り 栄さん

○空き店舗が増えていく一方なので、行政は意図的に放置して再開発するつもりじゃないかという悪い噂もたっている。
市=マチグヮーが残っていく道を前向きに考えている。ここで力を合わせ、連携して全体の発展につなげていきたい。

▼ガーブ川事務局 平良さん

○戦後はこのまちに来れば仕事があった。だからまちは発展した。新都心にはコールセンターなど仕事が置かれ、若い女性が多数働いているのに、このまちではその流れが途絶えている。職場を持ってきて人を増やす、その人たちに向けて物を売る、そうやって活性化していくのでないか。行政の力でもっと仕事を持ってきてほしい。

○イベントがあっても、メイン会場に直接来てしまい広がりが生まれないという現状がある。歩いて通りがかりに物を見せるという流れを作り出すことが必要。

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■市長より終わりの言葉

 みなさんの意見から切実さが伺われ、身を切られる思いである。
みんなの税金をどう使うかというのは大変難しい。
 今あるものの魅力をいかに発展につなげていくか課題だ。地域は自分たちで作るものであり、人が集まるまちになるためには本当にいいものを作り上げていく必要がある。行政はそれを応援・協力し、行政半分・地域のみなさん半分で協働のまちづくりをしていく。
 この不況の中で10年後、今のように観光客がいるかもわからない。10年先を見据えたまちづくりが必要である。自治会での若い人材不足、学校が地域の協力を必要としている状況もあり、今までの枠を超えた協働によって中心市街地の活性化を実現させたい。
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■今後の展開

市長は今後も地域の皆さんと議論をしていきたいとのことでした。各通り会からの誘いがあれば市長が訪問し、1~2時間ずつ議論の時間を設けてくれるそうです。このような機会が今後あれば随時「まちなか現在」や「まちなかweb」でも情報発信していきたいと思います。

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