

旧正月

直前の土日のマチグヮーは、買出しに来たお客さんで
にぎわっていました。
近年は新正月だけまとめて祝う家庭が増えているそうで、
旧正を祝う習慣が残っているのは
仏壇のあるお家や海人のお家だけらしい。
そうなると、マチグヮー界わいの地元のご家庭はほとんど新正月派なんでしょうね。
それでも各地から旧正派のお客さんが集まって活気づき、
まちが旧正月色に染まる、というのは
那覇のマチグヮーならではの光景ですね。

それで、どんなものが売れてるかというと、
お肉屋さんではソーキ、中身。
どちらもお汁に使われます。
餅が入ったお雑煮ではなく、ソーキ汁、中身汁を食べるんですね。

お餅屋さんも大繁盛してました。
こちらでは鏡もち、ナントゥー餅が売れ筋です。
(ナントゥー餅はもともと旧正月だけの特別なものだったそうです)


こうぐぁし
タイ・ツル・カメの形をしたのは
年男・年女のいる家庭で用意するそうです。
すあまもこの時期限定で登場。
なるとみたいな渦巻き模様がキュートですね

お餅の代わりに飾るものなんだって。
昔はこっちでやってたのよー。
今ではお餅が主流だけど注文があるから置いてるわけさ。
・・・とお店のおばあちゃん。

炭と昆布、のことですね。
「タンとよろコブ」という意味で縁起ものだとか

火の神や仏壇、床の間などに備え、無病息災・家内安全を願います。
炭と昆布を置いてある店に、こんな言葉が書いてありました。
「あらたまの年に炭と昆布かざりて心からすがた若くなゆさ」
新年に炭と昆布を飾って、心身ともに生まれ変わる
という意味だそうです。

お供えに使う紙で、餅やミカンなどお供えものをのせて使います。
3色の色紙が重なっており、それぞれに意味があります。
黄: 黄金 → お金持ちになるように
赤: 血 → 健康であるように
白: 無垢 → 運が開けるように
由来があり、歴史があって今に伝わっている行事。
かたちはないけれど、生きている文化として残っていってほしいと思います。
10年後、20年後、次の世紀に、行事文化がどう受け継がれていくのか・・・
それによって市場のかたちも変わっていくかもしれませんね。